34年のあいだ髪の毛を見続けて感じた変化

2016年が明けてから早くも20日が過ぎてしまいましたが、今年もよろしくお願いいたします。

 
さて、私が高校を卒業して浜松の美容学校に通いながら浜松市内の美容室で美容師の修行をスタートしてから、アッという間に34年の月日が流れました。

 
その間、ムースを筆頭にジェル・ワックス・スプレーなど数々の整髪料類が開発されては消えを繰り返し、

 
アジアンビューティと呼ばれていた日本人の美しい髪の毛は、ダメージのない髪の毛を探す方が困難となり

 
2010年以降、髪の自然治癒力(引き締め力)が働いていないと思われる方が増えています。

 
生活環境の悪化や化学の進歩が、知らず知らずのうちに髪の生態系を狂わせているのです。

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photo credit: 髪の治療院のWEBクリニック

人間の髪は本来、熱や摩擦といった外部からの刺激から守ったり、ハリ・コシ・ツヤを維持していくための調節する力を持っています。

 
濡れて傷つきやすい時は、キューティクルを「キュッと」引き締めて摩擦や栄養流出から守り、

 
ハリ・コシ・ツヤを維持していくためにキューティクルを開き、大気中の湿気や空気を取り込んで髪内部の潤い調節を行なっています。

 
ところが、トリートメントを始めとする整髪料類が進歩したことで、人間の髪は外部の刺激に対応する必要がなくなりました。

 
その結果、人間の髪が本来持っているハズのキューティクルの引き締め力や潤い調整力がなくなり、

 
濡れている時の手触りは良いのに熱や摩擦といった外部からの刺激に耐えられなくなっています。

 
さらに、ほんの些細なストレスに対しても心の部分が脆いため対応できなくなっています。

 
対応することが出来ないから、体の至る所のバランスが崩れて「切れる」「抜ける」「細くなる」などのダメージとなって現れているのです。

 
手触り重視の整髪料やヘアケアが支持を集めている限り、2016年以降もこの傾向は続くと断言します。

 
パサつきやうねりといった髪の毛が発している悲鳴に耳を傾け、あなたの髪の生態系を取り戻すためにはどんな対策が必要なのか?一緒に考えましょう。

健康ヘアアドバイザー 田中和義