髪の不調と初期手当て

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髪の不調と言っても、人それぞれ不調の基準が違いますから一概には言えませんが、ワタシの髪の不調の定義は、少しでも「髪型がまとまらない」と感じられれば、髪の不調として捉えます。(身体で例えるならチョットした喉の渇きを訴えた状態)

そして髪の不調の代表格であるパサつきは、初期症状のうちに正しい対処を行なわないとだんだんと広がりが出始め、末期症状である「切れ毛」へと確実に進行していくでしょう!

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photo credit: 髪の治療院のWEBクリニック

髪の不調と初期手当て

あなたは、この位の「パサつき」ならそれほど心配することはないかな?と軽く考えませんでしたか?

これは髪の不調が長引く傾向にある人の一番の特徴で、軽い喉の渇きだからもう暫く大丈夫だろう!とそのまま放置してしまい「熱中症」や「脱水症状」に悪化してしまうケースと同様に、「パサつき」を感じていてもトリートメントをすれば手触りがシットリするからそれほど傷みは酷くなっていないかな?と自己判断。その結果ある日突然、大量の「切れ毛」が起こる末期症状を引き起こして初めて「このまま薄毛になったらどうしよう?」と慌てふためき、あの時もう少しキチンとした手当てをしておけば良かった!と後悔する日々。

医療の世界では軽い段階で改善するか悪い方へ進行するかは、初期の手当てで約9割が決まってしまうと言い伝えられていますが、身体の一部でも毛髪美容の世界ではこれらの常識は当てはまらないようです。

トリートメントを繰り返すとパサつきが切れ毛に?

流行を意識したヘアスタイル作りに力を入れている一般的な美容院や美容サロンでは、「髪のパサつき症状」には洗い流さないタイプのトリートメントや植物性オイルでキューティクルを保護、髪内部の傷んだタンパク質の補修補正や栄養補給にはトリートメントでの集中ケアでサポートを行なっているとお聞きしています。

しかしながら、このトリートメントや植物性オイルを繰り返す手当てが水分・脂分バランスを調整する髪の生態系を狂わせて、「パサつき」を「切れ毛」へと進行させている事実に、美容師や美容家といった美容のプロである方達でも殆どの方が気づいていません。ある日突然大量の切れ毛に見舞われて初めて疑い始めるのですが、何も対処できていないのが現状です。

体内の至る所に老廃物が溜まり始めると、体が不調を訴え始めるように、人間の髪も内側に老廃物(酸化物・油脂分・保湿成分…等)が溜まり始めることで本来の水分・脂分のバランスを保つ生態系が失われて、パサつきといった不調のサインが出始めます。

たとえこの不調サインに気付いても、トリートメントによるタンパク質補給や補修補正ケアを繰り返している限り髪内部にどんどん老廃物(酸化物・油脂分・保湿成分…等)が溜まり続け、大気中に大量に降り注ぐ紫外線による酸化の影響を受けて髪内部のタンパク質の劣化でパサつき症状が進行して空洞化が起こり、プチプチと髪が切れる症状が目立ち始めます。

体内に薬という異物を放り込んで病気の進行を抑える対症療法とは相反する、病気の元凶を弱らせる免疫力や抵抗力といった身体に備わっている生態系

髪のパサつきや髪が切れる症状進行を食い止めるには、見た目や手触りを一時的に整えるトリートメントでの対症療法ではなく、髪内部の老廃物(酸化物・油脂分・保湿成分…等)を取り除いて

髪の生態系を再生する「髪のデトックス(解毒)」が必要な手当てであるとご存知でしょうか?

髪の治療家 田中和義 より

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