美容の常識に疑問符を唱えた“忘れ難いあの時”

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photo credit: Marco Bellucci via photopin cc

もし、美容師の修行時代にこの“ほんの些細なこの疑問”を抱かなければ、今わたしがこうして自分のサロンを開くことはなかったかもしれません。

そのくらい美容人生において大きな転機となった出来事でもあり、髪の治療家として活動するに至った原点として、この胸の奥深くにしっかりと刻まれています。

 

美容の常識に疑問符を唱えた“忘れ難いあの時”

そう、アレは忘れもしない美容師デビューを果たしてから5年後の1990年、有名美容メーカーから指導を受けた最新の髪のダメージケアを施すと一時的には改善するものの、1ヶ月も立たない内に髪の傷みがぶり返して“枝毛”になってしまう。

こんな出来事が1回だけで終わるかと思いきや、3〜6ヶ月毎に新しく登場する整髪料のサンプルを取り寄せてはテストを繰り返し、当時としては最新のダメージケアを施しても、毎回結果は同じ。

更に、パーマやヘアカラーを施術されたお客様から「薬液が染みて、地肌がピリピリするの」という感想を頂き。

「本当にこれらの整髪料は傷んだ髪に必要なのか?」という疑問に苛まれていきました。

一流メーカーだから信用していたのに、「この問題を解消してくれるプロダクツは有るのだろうか?」

いや、この日本の技術力ならば必ずどこかで陽の目の当たる時を待っているプロダクツが有るはずだ!という一心で、独立してマイサロンをオープンした後も挫けずに探し続けました。

そして、独立から2年が過ぎようとしていた1996年春、ついに念願の痛めないパーマの施術法や健康な髪を育てるプロダクツに出逢うことができました。

それからというもの、髪ダメージの本当のメカニズムを学んで以来18年にわたる美容ライフで、1万8千人にも及ぶ傷んだ髪に「トリートメントを使用せず髪の自然治癒力を引き出す手当を施して髪ダメージの悪化を解消!」

本来のハリ・コシ・ツヤと、しなやかな髪が蘇る過程をこの目にして来た今だからこそ、「よくこんな美容の常識に疑問符を唱えるような行動をしたな」と一笑に伏してしまう事ができますが、

当時としてはそんなことは考える術もなく「ただただ顧客様の髪を綺麗にしたい!」「傷んだ髪から開放して差し上げたい!」一心から出た素直な感情だったのです。

あなたは常識を信じて髪を痛め続けますか、非常識な手当で本来の美しさを蘇らせますか?

髪の治療家 田中和義 より

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