地肌がベタベタして気持ちが悪い

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髪が痛まない様にノンシリコンシャンプーで毎日洗っているのに、地肌がベタベタして気持ちが悪いだけでなく、周りの人に頭が臭っていないか心配です。

  

つい先日、浜松市 南区 にお住まいの方からこのような「地肌のベタつき」のお悩み相談をいただきました。

  

近年、このような地肌のベタつき症状に関する相談が増えていますが、、、

  

サロンをオープンしたばかりの20年ほど前は、冬〜春にかけてのお悩み相談といえば「フケ」「かゆみ」が定番でした。

  

  

しかし、時代とともに髪の悩みもどんどん変化して行き、2010年以降は「地肌がベタ〜っとして気持ちが悪い」地肌のベタつき症状へと移り変わりました。

  

  

冬場の寒さで空気が乾燥する季節になのに、なぜ地肌のベタつき?と不思議に思う方も多いかもしれません。でもコレ事実なんです。

  

  

メディアや健康誌では、「シャンプー時の洗い方が悪いのでは?」「普段食べる物や栄養が偏っているからでは?」「生活習慣が不規則だからでは?」…等、様々な原因が語られています。

そんな中、私は「清潔感を気にし過ぎる社会が生んだ現代病ではないか?」と考えるようになりました。
私の幼少の頃は、高度経済成長真っ只中という事もあり、世の中に物が溢れ始めていましたがまだまだ経済的に苦しく、一つのものを長持ちさせるようとても大切に扱っていました。

  

日常のアチラコチラで「もったいない」が常に飛びかっており、誤って食べ物を床に落としてしまっても、まだ充分食べれるからと「フーフー」と息を吹きかけて落とした食べ物を口にするのが普通でした。

  

しかし、今の現状はどうでしょう?

  

食べ物を床に落とせば、バイ菌が付いて汚いから捨てなさい!

  

靴・靴下が臭うから、消臭スプレーをシュッ!

  

枕・シーツ・洋服が汗臭いから除菌スプレーをシュッ!

  

さらに除菌ができる洗濯洗剤まで登場するなど、
とにかく片っ端から菌を悪者にして排除する事で清潔感と健康を保とうとする世の中に変わった事で、私たちの暮らしている大気中や身体に存在している善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまい、悪玉菌やウイルス(病原菌)を退治する力も弱くなってしまいました。

  

では、ヘアケアはどうでしょう?

  

頭が臭う、地肌がかゆい、のはちゃんと汚れが落ちていないのでは?との間違った自己判断をしてしまい。

  

シャンプー剤をタップリ使って、強い力で、長時間かけて、ゴシゴシ洗っていませんか?

  

シャンプー剤で毛穴や頭皮の汚れをしっかり落とそうとすればする程、汚れと一緒に髪と頭皮の潤い維持に不可欠な「皮脂」が取られ続けてしまうため、毛穴や頭皮は常に「皮脂」が足りない状態。
  
「皮脂」の皮膜バリアが薄い状態では、外部からの衝撃が頭皮に伝わりやすいため当然、刺激にも弱くなってしまいます。
しかし、人間の体には足りない成分を補う力(自然調整力)が備わっており、毛穴の中にある「皮脂の貯蔵庫」から足りない分だけ補充するように指令を出してくれます。

  

ただし、足りない状態が長期間続くと、絶えず指令が送られる様になり、「皮脂の供給過多」となって、頭皮は常に皮脂で覆われた状態となるため。

  

頭皮のベタつき症状が悪化してしまうのです。

  
【毛穴と頭皮の皮脂バランスを整えるシャンプー法】

(1)すすぎ(ゆすぎ)を2〜5分の時間を掛けてしっかり行う

(2)毛穴と頭皮の脂汚れを浮かす手当てを取り入れる

(3)シャンプー剤の使う量を減らす又は、シャンプー剤をお湯で薄めてパワーを弱くして洗う

  

  

シャンプー本来の目的は、マッサージによる血流促進、及び皮脂のバランスを整えることにあります。くれぐれも「シャンプーでしっかり汚れを落とそうと考えない」ことが大切です。

  

健康ヘアアドバイザー:田中和義

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