抜け毛が急に増加し始めた時の向き合い方

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一度にこんなにたくさん髪の毛が抜けるなんて、もしかして異常?

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photo credit: 髪の治療院のWEBクリニック

9月下旬頃から11月の下旬までの2ヶ月間は、抜け毛の増加や頭皮のベタつきカユミの相談が増える時期でもあります。

10月に抜け毛の増加を心配されてご予約いただいた浜松市中区在住のSさんから問診の時、か細い声で「田中さん、一度にこんなにたくさん髪の毛が抜けるなんて、何か異常でもあるのでしょうか?」こんな相談を受けました。

今までのヘアケアの履歴、パーマ・カラーの有無、食べ物の好き嫌い、医者への通院歴、薬の服用有無…等の問診を経て、専用の顕微鏡で頭皮と髪の毛の状態チェックを行った結果、Sさんの抜け毛症状悪化は、「睡眠不足」「睡眠導入剤の服用過多」「職場の部署異動によるストレス」にあり、現在3週間に1度の「髪と頭皮の健康診断」と「ヘッドスパ」による施術を施し、経過は良好です。

抜け毛が急に増加し始めた時の向き合い方

想像してみてください。ある日突然、シャンプー後の排水口に数十本の抜け落ちた髪が詰まっていたとしたら、どんな気持ちになるのか?

大量の抜け毛は、実際に経験されないとその心の内側は計り知れないと思いますし、どんなに精神的に強いといわれている方でも、軽いパニック症状を起こしてしまうかもしれません。

そのぐらい急激な抜け毛の増加によるインパクトは強力で、心に動揺を与えてしまうものなのです。

社会環境と毛髪環境の変化

社会環境は?というとここ五年ほどの間に、大手の企業の役職についたり、自ら会社を起業したりする方が増え始め、女性の社会的地位は飛躍的に向上してきました。

その裏では、仕事が生きがいの如く一心不乱に働く独身女性や、職場の長時間労働をこなしながら家事や育児を兼務している既婚女性も多く、体や心のコンディションを崩してしまい、軽いうつ症状やパニック障害、自律神経の不調やホルモンバランスの乱れ等を発症してしまう女性が増加傾向にあります。

さらに、「薄毛は中年男性だけがなるもの」と言われていたのは昭和の時代までで、平成に入ってからは女性の間でも「薄毛症状」は少しずつ増え始め、2009年以降は女性用の育毛剤や発毛剤の出荷数が飛躍的に伸びて300億円規模の市場に育っていることから、抜け毛を始め細毛や薄毛といった髪の悩みが深刻化していることが推測できます。

では、もしあなたの髪にある日突然、抜け毛の増加が襲ってきた場合、どう対処すればよいのか?抜け毛との向き合い方の一例を記しておきます。

まず、抜け毛を増加させてしまう要因には、ストレス、自律神経(ホルモンバランス)の乱れ、食生活の乱れ、生活・職場環境の変化、睡眠不足、喫煙、染め過ぎ、洗髪のし過ぎ、紫外線、睡眠導入剤や鎮痛剤などの過度の服用、これら10項目の影響が比較的大きいと言われています。

まず1番はじめに、この中のどの要因があなたの抜け毛の増加に繋がっているのかを、問診によって紐解いていきます。

この10項目の中で抜け毛症状が長引いてしまう要因のトップが「精神的ストレス」なのですが、仮にこの「精神的ストレス」があなたの抜け毛を増やしている要因だとします。

先程の例で言うと「こんなに沢山抜け続けたらこの先ハゲてしまいそうで不安?」が積み重なって、精神的ストレスとなります。

これは「抜け毛の増加は良くない事なんだ」と思い込み、抜け毛が収まらずにこのままハゲるかも?といった不安と心配ばかりに支配されている後ろ向きな姿勢。

これでは新しい髪を生むための準備に取り掛かれないため抜け毛が収まるどころか、いつまで経っても抜け毛は減りません。

たとえ抜け毛の増加が続いたとしても「新しい髪が生え育つための毛穴の環境整備を継続している!」

抜けた事によって新しい髪が生え育つための環境整備が進行しているんだとプラス面に捉えることが出来たなら、

近いうちに抜け毛は1日50本前後の正常値に戻り、ハリ・コシ・ツヤのある健康な髪が毛穴から顔を出していることでしょう。

髪の治療家 田中和義 より

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