20代から40代の女性に多い、ホルモン異常による抜け毛症状

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photo credit: rachel a. k. via photopin cc

抜け毛症状の原因で真っ先に思い浮かぶのが、皮脂の分泌が過剰気味による毛穴の詰まり。

しかし、抜け毛が多いだけでなく体に過度の疲労感やダルさなどの異常を感じているようでしたら、毛穴の詰まり以外の原因が考えられます。

ホルモンの分泌異常で起こる抜け毛症状

人間が健康でいられるために体の各器官に脳からの指令を伝達している自律神経は、毛髪の製造や成長にも重要な役割を担っていますが、

もうひとつ、自律神経と同じくらい毛髪の製造や成長に於いて欠かすことの出来ない存在が「甲状腺」です。

新陳代謝を高める重要な働きをしているホルモン

「甲状腺」は首の前部のやや下方にあり、チョウチョのような形をしている約15グラム程の小さな臓器。

ここから分泌される「甲状腺ホルモン」は、体の新陳代謝を高める大切な働きをしているだけでなく、毛髪の健康維持にも欠かせません。

もし「甲状腺ホルモン」の分泌に異常が生じると、身体に様々な症状が現れます。

代表的な病気が、甲状腺ホルモンの分泌過剰で起こる「バセドー病」で、眼球の突出・発汗・動機・手の震え・イライラ感・下痢・食欲が進んでも体重が減少、などの症状が見られます。

逆に、甲状腺ホルモンの分泌低下で起こる「橋本病(慢性甲状腺炎)」は、抜け毛の増加・むくみ・寒がり・倦怠感・肌の乾燥・脈拍の減少・便秘などの症状が見られます。

また非常に稀ですが、甲状腺に何らかの機能障害が起こった場合、毛髪だけでなく睫毛や眉毛といった体毛が全て抜け落ちてしまう「全身禿髪(とくはつ)」を発症するケースも有ります。

日本内科学会によりますと、成人における検診で、甲状腺機能異常をみとめる人は、男性で14.4%(7人に1人)、女性で24.7%(4人に1人)とされており、全体では、24.7%、つまり、5人に1人がなんらかの異常値をしめしているようです。

もし、上記のような自覚症状が現れたり、

首が腫れているかな?と感じる、抜け毛の増加と体に疲労感やダルさなどの倦怠感が続いているようでしたら、早めに医師の診断を受けましょう。

髪の治療家 田中和義 より

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