円形脱毛症の悪化と良心

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まだかまだか?と待ちわびていたゴールデン・ウィークもあっと言う間に終了し、暦の上では立夏を迎えて季節はいよいよ夏。

これから6月にかけては一年で最も紫外線が強くなるため、どうしてもお顔や首元の日焼けやシミ・クスミを予防するUVケアに意識が向かいがち。

そんな、日焼け・シミ・クスミ予防の広告宣伝の影に隠れて忘れ去られがちとなってしまうのが、2〜3月の春先での生活や職場環境の変化やホルモンバランスの乱れから表面化してくる傾向にある「抜け毛」の対策。

なかでも「円形脱毛症」は、これから7月にかけて症状を悪化させる方が水面下で増幅していきます。

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photo credit: 髪の治療院のWEBクリニック

円形脱毛症の悪化と良心

私が幼少から青春時代に掛けては「十円ハゲ」「若ハゲ」などと呼ばれていた円形脱毛症。

中学時代に坊主頭にする習慣があった世代の方にとっては揶揄された辛い思い出ばかりが心に刻まれているのではないでしょうか。

円形脱毛症の起こる原因

この円形脱毛症は、年令や性別に関係なく誰にでも起こりうる脱毛症状で、一般的には「心の部分に強い負荷が掛かった時に起こる」と言われていますが、ハッキリした原因は未だ解明されていません。

脱毛症状を比較的起こしやすいタイプと致しましては、

  • 睡眠がしっかりとれていない(目が覚めてしまうことが多い)
  • 感情の起伏が激しい
  • 些細な事で落ち込みやすい
  • ストレスの発散が上手くない
  • 失敗やミスを抱えてしまいやすい
  • 人(異性)とのコミュニケーションに苦手意識を持っている

上記のように、「何でも自分一人で抱えてしまいやすい」タイプの方に多いといわれています。

あなたの良心が円形脱毛症の悪化を招く?

昨今、核家族化によって人への関心が薄れていると言われていますが、あなたのほんの些細なひと言が「人の心を傷つけている」ケースもあります。

「アレ、こんな所に円形脱毛があるヨ???」

「◯◯さん何かあった?円形脱毛がいくつもあるんだけど…。」

あなたとしては少しでも早く教えてあげたい!という良心から出た言葉であっても、すでに本人が自覚していたり知らせないほうがベターな場合も…。

円形脱毛を発症する方の多くは、精神的に弱く自分の内側でクヨクヨと悩んでしまう方が多いからです。

もし上記のようなひと言を聞いたり耳にしたとしたら、どんどん気持ちが内側へ向かってしまうことが想像できます。

特に、心の疾患(傷やストレス)が症状悪化を招く円形脱毛症では、症状が長期化する致命傷になりかねませんから、もし見つけても「スルーしていただくのが円形脱毛症においては最良の選択」になるのです。

私のサロンでも、色々なケースを想定して「このお客様なら大丈夫!」と確信を得られる方以外にはお話しないことを徹底しています。

なぜなら、美容師の話すひと言はお客様の人生を一変させてしまうくらいの説得力がありますから、責任も重大なのです。

ですから、もし円形脱毛を見つけてもそこはグッとこらえて、別の話題を振ってあげて下さい。

髪の治療家 田中和義 より

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