頭皮全体が赤いのに痒みがない炎症とは?

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photo credit: 髪の治療院のWEBクリニック

普通の肌荒れのケースですと、お肌が炎症を起こすと赤くなって痒みも伴うものですが、2012年頃から見られるようになった症状は、「痒みという自覚症状がなく」「頭皮全体が赤くなる炎症」で覆われているのが特徴です。

何にその原因が潜んでいるのか?しばらくは謎だったのですが、「パーマが掛からない」「ヘアカラーの染まりが悪い」苦情が美容院側から多数寄せられたことが切っ掛けで、パーマやヘアカラーに使用されている成分や整髪料類に配合されている成分を独自に、一つ一つ検証していったため特定するまでに少し時間を要しましたが、あるひとつの成分「イソチアゾリノン」に辿り着きました。

工業用殺菌剤が化粧品の防腐剤に化けた

元々は工業用殺菌剤として使用されていた「イソチアゾリノン」ですが、どのような経緯で化粧品使用に承認されたかは定かではありません。しかしながら恐ろしいことに、製品を長期間安定させる「防腐剤」として整髪料類に配合している大手のメーカーが多数あるようなのです。痒みが伴わないため頭皮が炎症を起こしている自覚がなく、自宅で頭皮を観察する習慣が無いため、赤味の症状が長期化してしまっているケースが目立っています。

使用中の整髪料類の成分表示と頭皮をチェック

まず最初に、あなたが今使用している整髪料類の容器に記されている使用成分の中に、「メチルイソチアゾリノン」「メチルクロロイソチアゾリノン」「オクチルイソチアゾリノン」「ジクロロオクチルイソチアゾリノン」「ベンズイソチアゾリノン」など、イソチアゾリノンが付いている成分がないかチェックしてみてください。

次にお手持ちの鏡で、頭皮や襟足、額の生え際や耳の付け根周りに赤味が広がっていないかチェックしてください。

最後に、「パーマが掛かりにくくて取れやすくなった」「ヘアカラーが染まりにくく、色持ちが悪くなって早く落ちるようになった」、このような髪質の変化を感じていないかをチェックしてください。

これらがすべて当てはまるようでしたら、「イソチアゾリノン」系の防腐剤による頭皮の炎症と髪のダメージになりますから、今スグ「イソチアゾリノン」が入っていない整髪料類に変える事をお勧めします。早い方で1週間、遅い方でも1ヶ月ほどで赤味がスーッと引いてくるはずです。

あなたの頭皮と髪の健康の1日でも早い回復をお祈りしています。

髪の治療家 田中和義 より

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