ヘアカラーのお洒落vs安全性、私は安全性を優先します

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photo credit: deadmanjones via photopin cc

「ヘアカラー前のパッチテストで安全安心を100%に近づけたい!」

私がサロンでの修行時代の頃、1980年代後半から1990年代前半まではヘアカラーといえば白髪を染めることくらいでしたが、

90年代後半に差し掛かると人気アイドルに憧れる10〜20代の女性から、長さを変えなくても簡単にイメージチェンジできる支持を受けて一気に広がっていきました。

しかしその裏では、カラー剤での肌荒れの悩みを訴える方が増加しており、なかでもアレルギーはある日突然起こるため10年前から毎回施術前にパッチテスト実施。

何故なら「アレルギーによる肌荒れ」を未然に防げないからです。

ヘアカラーの施術とパッチテストの重要性

ヘアカラーの安全性に関しては、 ヘアカラーをした時に、薬液が肌にヒリヒリとシミた事がありますが染めても大丈夫ですか? のエントリーでも触れておりますが、、、

ヘアカラーというと、まだまだ「髪色を楽しむ」オシャレの一環として考えられているケースが多く、ヘアカラー剤の元となっているのは化学薬品であるという認識は、限りなくゼロに近いです。

人間のお肌はとてもデリケートで、「寝不足」「二日酔い」「生理前後」「術前術後」等のチョットした原因でも肌荒れを起こしやすく、外部の刺激から守る免疫力も低下して敏感に反応してしまうため、ヘアカラー剤に配合されている薬品に対しても一時的に肌にシミる事がありますし、配合されているごく一部の薬品に対するアレルギーも考えられます。

まだまだ多くの消費者は、問題が起こってからやっと事の重要性に気づくと言った有り様で、「安全性」に対する意識が非常に希薄と言わざるを得ません。

それは、「マニキュアは髪やお肌が傷まないから」「ヘナだったら染めても安全」とおっしゃる美容師さんや、

「このカラー剤はお肌の保護成分配合だから安心」と考える消費者の方のひと言からも計り知れ、

これだけ食品の安全性に関する問題が大々的に報じられているにも関わらず、美容院やご家庭を問わず依然としてヘアカラーの安全性や薬剤による肌荒れを真剣に考えている方は少なく、

髪を染める前には「パッチテスト(アレルギーテスト)を行うこと」が、法律で義務付けられている事すらご存じない美容師や消費者も数多くいらっしゃいます。

私が何故ここまでくり返し記しているのかと言いますと、花粉症を発症している方は既にご存知かと思いますが、アレルギー症状というのは“ある日突然症状が表面化する”からに他ありません。

もし万が一、ヘアカラーでアレルギー症状を発症して肌荒れ(かぶれ)を起こしてしまった場合、治療のための通院や完治するまでの医療費など、あなたが受ける精神的苦痛や肉体的疲労は計り知れず、全て一人で背負わなければならないのです。

毎回ヘアカラーの施術前にパッチテストを行えば、絶対安全とは言えませんが、少なくとも「カラー剤のアレルギーによる肌荒れ」を未然に防ぐ確率は100%に近づくのですから…。

髪の治療家 田中和義 より

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